【お客さまの声】東北電力株式会社様
売上高区分: 1兆円~
電力卸取引における与信管理の効率化を実現
国内与信管理 与信管理体制構築
売上高区分:500億円~1,000億円
与信管理担当部署:経理部
取引先のリスクベースの与信管理体制を再構築し、業務工数の大幅な削減を実現しました。
以前の与信管理規定では、調査会社の点数を基準に与信申請フローや申請に必要な与信情報を定めていましたが、実際の運用ではルールが徹底されていませんでした。当社の取引先800社は上場企業など優良先が比較的多いのですが、全ての取引先に対して、同様のやり方で管理をしており、申請金額10万円でも1億円でも同じフローで行っていました。
さらに、与信情報を印刷し、それを紙の与信申請書に添付して申請する形式であったため、大量の書類が発生し、業務の煩雑化につながっていました。これにより、与信期限の更新漏れなどのミスも発生していました。
非効率な「メリハリ」の効いていない与信管理体制を改善するために、三井物産クレジットコンサルティング(MCC)さんに相談いたしました。
「濃淡管理」を取り入れた与信管理体制のご提案をいただきました。SMARTシステムを導入のうえMCC格付と与信限度額の2軸で取引先を分類し、各取引先の信用リスクに応じた決裁フロー・必要な与信情報を再定義することで、与信審査に掛ける工数を1/10にすることができました。
営業担当者にとって、15段階のMCC格付は優良先と要注意先をシンプルに判別できる指標となり、運用の変更にもスムーズに順応できたようです。「濃淡管理」の実現により、要注意先については従来よりも時間を掛けて慎重に審査できるようになり、全体的な与信管理の質が向上したと実感しています。
また、当社の情報システム部門で推進していた電子ワークフローの導入も相まって、社内の電子化が一気に進み、業務効率化が飛躍的に向上した点も社内で高く評価を受けております。
与信管理体制の見直しと同時に、コンプライアンスチェック体制の見直しも検討していました。監査法人から法人名・代表者名に加え、役員名でのチェックも必要であると指摘を受けていたためです。そこで、MCCさんから「ComCheck」というコンプライアンスチェックサービスをご提案いただきました。このサービスでは、法人番号を入力するだけで、法人名・代表者名・役員名の3要素を一度にチェックできるという点が魅力で、「ComCheck」も導入しました。
ルールや運用の変更は社内の抵抗が生じやすいものですが、今回の与信管理体制の改善プロジェクトでは、「簡素化」をキャッチコピーに掲げ、営業も管理も役員も全ての関係者にとってメリットがあることを訴求し、新ルールや運用の社内浸透を図りました。
また、社長含めた経営陣にもこのプロジェクトをご理解いただき、トップダウンで推進できたことも、成功への大きな後押しとなりました。さらに、導入時にはMCCのコンサルタントが三井物産グループで培ったノウハウをベースに、迅速に提案や助言を行ってくださり、スピード感を持ってプロジェクトを完遂することができました。
国内の与信管理体制については、運用やルールを再構築し、ある程度運用が軌道に乗ってきています。しかしながら、海外の現地法人を中心とした海外取引先に対する与信管理体制についてはまだ道半ばであり、引き続きご支援いただければと思います。また、現在SMART(国内与信管理)やCONOCER(海外与信管理)、ComCheck(コンプライアンスチェック)の各サービスを利用していますが、それらの機能向上や親会社の信用力を加味した格付情報の調整など提供情報の拡充にも期待しています。
精度の高いMCC格付を主軸とした
取引先与信管理サービス『SMART』は、
国内・海外企業の与信管理を行うためのサービスです。
資料請求・お問い合わせ
与信債権管理に関する総合コンサルティングなら
三井物産クレジットコンサルティングにお任せください。
コンサルタントからのコメント
与信管理業務の効率化を検討する際には、次のようなポイントを考慮する必要があります。
・取引先毎の適切な与信限度額の設定
・与信限度額に応じた合理的な決裁フローの設計
・紙ベースの申請や管理の電子化
どこに線引きを行い、どの程度の効率化を目指すかといった判断は難しい場合もありますが、リスク管理の観点から安易な決定は避けるべきです。弊社では「MCC格付」を活用し、お客様の抱える信用リスクを数値化した上で、リスク許容度や実運用に即した最適な与信管理体制の構築をご支援いたします。