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新型コロナウイルス関連の中小企業支援策まとめ【 政府による支援策①(資金繰り支援、補助事業)】

コロナウイルス感染症支援策

こんにちは。MCC与信管理ラボ編集部です。

新型コロナウイルスの感染拡大により、世界経済および日本経済への影響が懸念されています。

企業をとりまく状況が刻々と変化する中、政府・自治体がさまざまな支援策を打ち出しています。

そこで、今回は、みなさまの情報収集に役立てることができるよう、「国が発表した新型コロナウイルス関連の中小企業支援策」をまとめました。

※ 本記事は、2020年3月10日時点での公開情報を基に執筆しています。記載した内容には、変更が生じる可能性がございます。

1.資金繰り支援

セーフティネット保証4号・5号

セーフティネット保証とは、経営の安定に支障が生じている中小企業が市区町村長の認定を受けることにより、一般保証とは別に2億8,000万円を上限とする保証が利用可能となる制度です。

セーフティネット保証融資4号

セーフティネット保証融資4号は、以下の認定要件のいずれにも該当する中小企業に対し、信用保証協会が一般枠とは別枠で借入債務の100%を保証する制度です。

< 認定要件 >
(イ)指定地域において1年間以上継続して事業を行っていること。
(ロ)新型コロナウイルス感染症の影響を受けた後、原則として最近1か月間の売上高又は販売数量(建設業にあっては、完成工事高又は受注残高。以下「売上高等」という。)が前年同月に比して20パーセント以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20パーセント以上減少することが見込まれること。

< 対象資金 >
経営安定資金

< 参考URL >
経済産業省のニュースリリース(2020年2月28日):
新型コロナウイルス感染症に係る中小企業者対策を講じます(セーフティネット保証4号の指定)

セーフティネット保証融資5号

セーフティネット保証融資5号は、業績の悪化している業種(指定業種)に属しており、かつ、以下の認定要件(イ)(ロ)のいずれかに該当する中小企業に対し、信用保証協会が一般枠とは別枠で借入債務の80%を保証する制度です(4号とも別枠)。

2020年3月6日(金)に、国が官報により業種の追加指定(※)を告示し、各市区町村の認定が開始しました。

※ 指定業種一覧(中小企業庁の発表)
  セーフティネット保証制度(5号:業況の悪化している業種(全国的))

< 認定要件 >
(イ) 最近3か月間の売上高等が前年同期比で5%以上減少している中小企業者。
(ロ) 製品等原価のうち20%を占める原油等の仕入価格が20%以上上昇しているにもかかわらず製品等価格に転嫁できていない中小企業者。

※ なお、時限的な運用緩和として、新型コロナウイルス感染症の影響が顕在化している2月以降で、直近3か月の売上高が算出可能となるまでの間は、直近の売上高等の減少と売上高見込みを含む3か月間の売上高等の減少でも適用可能。

< 対象資金 >
経営安定資金

< 参考URL >
経済産業省のニュースリリース(2020年3月3日):
新型コロナウイルス感染症に係る中小企業者対策を講じます(セーフティネット保証5号の追加指定)

セーフティネット貸付の要件緩和

セーフティネット貸付とは、社会的、経済的環境の変化などの外的要因により、一時的に業況が悪化しているが、中期的には業績回復・発展が見込まれる中小企業に対して、日本政策金融公庫が運転資金・設備資金の融資を通じて経営基盤の強化を支援する制度です。

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例措置として、2020年2月14日より、セーフティネット貸付の要件が以下のとおり緩和されています。

< 要件緩和 >
資金繰り支援の必要がある場合、売上高の減少等の程度に関わらず、貸付の対象とする。

< 参考URL >
経済産業省のニュースリリース(2020年2月14日):
日本政策金融公庫が新型コロナウイルスに関する特別相談窓口を開設し、セーフティネット貸付の要件を緩和します

衛生環境激変対策特別貸付

衛生環境激変対策特別貸付とは、感染症または食中毒の発生による一時的な業務悪化から資金繰りに支障をきたしている飲食店営業者、喫茶店営業者、旅館業者に対して、日本政策金融公庫が、経営の安定化を図るための資金を融資する制度です。

融資限度額は一般枠とは別枠で1,000万円(旅館業は3,000万円)、利用資格は以下のとおりです(飲食店営業、喫茶店営業、旅館業のうち、以下のいずれにも該当するもの)。

< 利用資格 >
(1)最近1ヵ月間の売上高が前年または前々年の同期に比較して10%以上減少しており、かつ、今後も減少が見込まれること。
(2)中長期的に業況が回復し発展することが見込まれること。

< 対象資金 >
運転資金

< 参考URL >
日本政策金融公庫ウェブサイト:
新型コロナウイルス感染症にかかる衛生環境激変特別貸付

2.新型コロナウイルス対策補助事業

生産性革命推進事業

今年度の補正予算3,600億円で、サプライチェーンの毀損等に対応するための設備投資や販路開拓に取り組む事業者を優先的に支援する各種補助金制度が予定されています。

現時点で発表されている補助金制度の骨子は以下のとおりです。

①ものづくり・商業・サービス補助

新製品・サービス開発や生産プロセス改善に伴う設備投資等の一部を補助するもの。

< 対象 >
中小企業・小規模事業者 等

< 補助上限 >
原則1,000万円

②持続化補助

小規模事業者の販路開拓等を支援するもの。

< 対象 >
小規模事業者 等

< 補助上限 >
~50万円

③IT導入補助

事業継続性確保の観点から、ITツール導入による業務効率化等を支援するもの。

< 対象 >
中小企業・小規模事業者 等

< 補助上限 >
30~450万円

新型コロナウイルス関連の中小企業支援策まとめ【 政府支援策②(その他支援策)】につづく

「新型コロナウイルス関連の中小企業支援策」に関する記事

政府による支援策①(資金繰り支援、補助事業) ※本記事
新政府による支援策②(経営環境の整備等)
東京23区 各自治体の支援策①(板橋区、千代田区、中央区、港区、新宿区)
東京23区 各自治体の支援策②(文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区)
東京23区 各自治体の支援策③ 目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区
東京23区 各自治体の支援策④ 杉並区、豊島区、北区、荒川区、練馬区
東京23区 各自治体の支援策⑤ 足立区、葛飾区、江戸川区

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